「陸マイラーのせかいのたび」ブログですが、今日は日本国内で、山ガール(山おばさん)デビューした時の話です。
先日開催されたとある会合で、「ハイキングに行こう!」という話で盛り上がりました。
私を含めた数人は、「運動不足だし、無理無理」と言っていたのですが、「超初心者コースだから大丈夫」「森林浴でリフレッシュ」
・・・・・・・ 初心者は私だけでないし、なんとかなるかなぁと参加することになりました。
経験者からは、「靴、リュック、雨具は、それなりのものを準備してね」と言われたので、楽天で購入しました。
(本当はお店で見てから買いたかったけど、忙しい時期でした)
ハイキング当日は、朝まで大雨でした。
「雨天決行」とのことでしたが、幸いにも、電車に乗っている間に、雨はやみました。
天気予報では、雨との予報だったため、ハイキングをしている人は少なめでした。
それほど暑くもなく、快適に森林浴を楽しめるはずだった・・・のですが、
気がついたら、滑って転んで、岩から川に落ちてしまったのです。
何が起こったかわかりませんでした。
気をつけて歩いていたつもりでした。足元を見て歩いているつもりでした。
最初、足が川についてしまった時は、びっくりしただけで、心の中では
「バレーボールの円陣パス中に、池に落ちたN子(←私の初めてのせかいりょこう同行者)以来の事件だわ」とまだちょっと余裕でした。
しかし、川の流れは思っている以上に強力で、さらに一段下まで流されてしまったのです。
水は氷のように冷たく、なぜかタイタニック号のことを考えました。
そして、川の中の流れに逆らえないことを知り、命の危険を感じました。
その時、私の後ろを歩いていた友人T子ちゃんが、自らの危険を顧みず、足を出してくれたのです。
見ていた人は、「2人とも流される」と思ったそうです。
そして、足を出してくれたT子ちゃんが落ちないよう、T子ちゃんのリュックを2人の友人がつかみました。
私はT子ちゃんに借りたトレッキングポール(登山ストック)を右手に持っていました。
岩を滑って川に入ってしまってからも、トレッキングポールを、どうにかこうにか右前について、それ以上流されないように踏ん張っていたのですが、そのトレッキングポールを地面に突いたときに先端が深くまで刺さらないようにするためのパーツ(後で調べたところ、バスケットと呼ぶらしい)の部分にT子ちゃんは足を出して、トレッキングポールを固定するようにして、私が流されないようにしてくれたのです。
私の右手の付け根は今も筋肉痛です。右手でなんとか踏ん張りました。「絶対流されたくない」強い気持ちで踏ん張りました。そこから、友人たちに助けられながら、岸に這い上がるまで、どのくらい時間がかかったでしょうか。
あとから聞いた話ですが、友人の一人が、私とT子ちゃんが流されたれらを助けようと、下流から飛び込む準備をしていて、別の友人に止められたという話を聞いて、泣けました。
みんなに、すごい迷惑をかけたことを、とても申し訳なく思いました。T子ちゃんはじめ、皆は命の恩人で感謝の気持ちでいっぱいです。
私の一瞬の不注意で、本当に申し訳なかったと思いました。
全身とリュックはもちろんずぶ濡れでした。
着替えの一部はビニール袋に入っていたので、着替えましたが、靴だけは替えがなく、中の水を出し、ぐしょぐしょのままハイキングを続けました。
私が無事だったので、すぐに笑い話のようになりました。
しかし、恐怖の体験をした私にとっては、笑い話にすることはできませんでした。
SNSで面白おかしくアップされている記事を見て、とても悲しい気持ちになりました。
みんなに悪気がないのは十分わかっていました。みんなに感謝の気持ちでいっぱいだったし、申し訳なかったと思う気持ちだったのですが、精神的ショックが癒えていなかったのか、涙が出ました。
1日泣いた後、何人かに自分の気持ちを打ち明けたところ、「当事者の身になって考えられなくてごめんね」と言われて、気持ちは少し救われました。
Twitterでつぶやいた後も、時間が解決してくれるよと言っていただき、本当にうれしかったです。
皆様も、雨上がりの岩はすべりますから気をつけてね。
そして、これからは自分自身もSNSでは相手の気持ちを考えようと、思いました。
今日も生きていることに感謝します。
読んでくださって、ありがとうございました。